「何を書けばいいのか分からない」「語彙や文法を勉強しても点数が伸びない」──多くの日本人受験生がIELTS Writing Task 2で直面する悩みです。Task 2は論理展開と自然な表現が求められるため、単純な知識だけでは高得点に結びつきません。本記事では、日本人が苦手とするポイントを整理し、効果的なIELTSライティング対策やエッセイの書き方を解説します。読むことで、スコアアップにつながる具体的な学習法が見えてきます。

Contents
日本人が苦戦するIELTS Task 2
IELTS Writing Task 2 は、40分以内に250語以上のエッセイを書く課題です。日本人受験生にとって最大の壁となるのが 「論理展開」「自然な英語表現」「制限時間内での完成度」 です。多くの学習者が「文法や語彙はある程度できるのに、点数が伸びない」と悩みます。
本記事では、日本人が特に苦手とするポイントを分析し、実際にスコアを伸ばすための解決策を 体系的な構成 で解説します。これを読むことで、Task 2 の全体像を理解し、自分の弱点を克服するための明確な行動指針を得られます。
IELTS Writing Task 2 の基本概要
ここでは、IELTS Writing Task 2 の出題形式や評価基準など、基本的な特徴をわかりやすく解説します。試験の全体像を理解することで、どのポイントに注意して学習すべきかが見えてきます。
IELTS Writing Task 2 とは?
IELTS Writing Task 2 の特徴は以下です。
✅40分で250語以上 のエッセイを書く試験
☝️評価基準は以下の4つです。
✔︎ Task Response(課題達成度)
✔︎ Coherence and Cohesion(論理的展開と一貫性)
✔︎ Lexical Resource(語彙力)
✔︎ Grammatical Range and Accuracy(文法の幅と正確さ)
👉 つまり、「英語力」だけでなく「論理力」と「表現力」の総合力が試されます。
出題形式の種類
✅IELTS Writing Task 2 で出題されるのは主に以下のタイプです。
✔︎ 意見型(Opinion Essay)
✔︎ 議論型(Discussion Essay)
✔︎ 問題解決型(Problem-Solution Essay)
✔︎ 利点・欠点型(Advantages/Disadvantages Essay)
例題
下記の例題を使用し、各ポイントを解説します。
Some people believe that online education is as effective as classroom learning, while others think it cannot replace traditional methods. Discuss both views and give your own opinion.
日本人が苦手なポイントと解決策
この章では、日本人受験生がつまずきやすいポイントを整理し、それぞれに対する具体的な解決策をわかりやすく紹介します。読むことで、効率よく弱点を克服できるヒントが得られます。

Task Response(課題達成度)
Task Response は、設問に正確に答え、論理的に自分の意見や考えを展開できているかを評価する基準です。求められている内容に沿った回答を示すことが重要です。
✅苦手ポイント
✔︎ 問題文の指示に答え切れていない:設問が求めている内容を正確に理解せず、部分的な回答や的外れな内容になってしまう。
✔︎ 自分の意見をはっきり書かない:自分の立場や考えが曖昧で、文章全体の論理が弱くなり、評価が下がる。
✔︎ 例が抽象的すぎる:具体性のない例や一般論ばかりで説得力に欠け、読み手に伝わりにくい。
✅解決法
👉問題文のキーワードを分析する練習をする:設問に含まれる重要なキーワードを見抜き、それぞれに対してどのように答えるかを整理する練習をすることで、的外れな回答を防げる。
👉「自分の立場」を冒頭で明確にする:エッセイの最初で自分の意見や立場をはっきり示すことで、文章全体の論理がブレず、採点官に分かりやすく伝わる。
👉具体例は身近な話題やニュースを引用する:抽象的な説明だけでなく、実生活の例や最近のニュースを取り入れることで、説得力が増し読み手に理解されやすくなる。
⭕️良い例文
I strongly believe that online education cannot fully replace classroom learning because face-to-face interaction plays a crucial role in developing communication skills.
❌悪い例文
Online education is good but also bad. It has many problems.
Coherence and Cohesion(論理展開と一貫性)
Coherence and Cohesion は、文章全体の論理的なつながりや段落のまとまりを評価する基準です。読み手がスムーズに内容を理解できる構成が求められます。
✅苦手ポイント
✔︎ パラグラフの流れが不自然:アイデアの順序が前後したり、段落間のつながりが不明瞭で、読み手が理解しにくくなる。
✔︎ 接続詞の多用(however, moreover ばかり):限られた接続詞ばかり使うことで文章が単調になり、自然な論理展開が損なわれる。
✔︎ 話題が飛びやすい:1つのパラグラフ内で複数のアイデアを混ぜると、焦点がぼやけて論旨が分かりにくくなる。
✅解決法
👉4段落構成(導入・本文2つ・結論)を徹底:文章を導入・本文2段落・結論の4段落に分けることで、論理的で読みやすい構成を作れる。
👉接続詞だけでなく代名詞や同義語で自然なつながりを作る:howeverやmoreoverだけに頼らず、代名詞や同義語を活用することで、文章の流れが自然で読みやすくなる。
👉1パラグラフ = 1アイデアを守る:各パラグラフで1つの主張やアイデアに絞ることで、論理が明確になり、採点官に理解されやすくなる。
⭕️良い接続フレーズ
On the one hand / On the other hand This is because … / As a result … In contrast / Similarly
⭕️例文(自然な展開を心がける)
👉On the one hand, online education provides flexibility and accessibility.
👉On the other hand, traditional classrooms encourage discipline and direct interaction with teachers.
Lexical Resource(語彙力)
Lexical Resourceは、文章の説得力や表現の幅に直結します。適切な単語やフレーズを使い分けることで、より自然で論理的なエッセイを書くことができます。
✅苦手ポイント
✔︎ 単語が単調(good, bad, many ばかり):基本的な単語ばかり使うと文章が単調になり、説得力や印象が弱くなる。
✔︎ 日本語からの直訳表現:日本語の語順や表現をそのまま英語にすると不自然な文章になり、評価が下がる。
✔︎ フレーズのストック不足:高得点に必要な表現や定型フレーズが不足すると、文章が平凡で説得力に欠ける。
✅解決法
👉トピック別の語彙リストを作る(教育、環境、テクノロジーなど):テーマごとに関連する語彙を整理することで、文章で使いやすくし、アイデアを具体的に表現できる。
👉バンド8、あるいはバンド9エッセイから使える表現を抜き出して暗記:高得点のモデル文章を参考に、よく使われるフレーズや表現を覚えることで、自分のエッセイでも自然に活用できる。
👉「Collocation(自然な組み合わせ)」を意識する:単語の組み合わせや語感に注意することで、ネイティブらしい自然な文章が書けるようになる。
✅語彙例(教育トピックの場合)
*acquire knowledge(知識を習得する):学習や研究などで新しい情報やスキルを身につけることを表す表現で、学術的な文章によく使われる。
*enhance critical thinking(批判的思考を高める):物事を多角的に分析し、論理的に判断する力を高めることを指し、教育や学習の効果を説明する際に有効。
*face academic pressure(学業のプレッシャーに直面する):試験や課題などによる学業上のストレスやプレッシャーに直面する状況を示す表現で、学生生活の課題を具体的に述べるときに使える。
⭕️良い例文
Online learning enables students to acquire knowledge at their own pace and enhances their ability to manage time independently.
Grammatical Range and Accuracy(文法の幅と正確さ)
Grammatical Range and Accuracyは、エッセイの信頼性や読みやすさに直結します。多様な文型を使いこなし、文法ミスを減らすことで、採点官に高評価される文章を書くことができます。
✅苦手ポイント
✔︎ 単文が多く、文法の幅が狭い:簡単な単文ばかりで文章を構成すると、表現の幅が狭くなり、評価が伸びにくい。 ✔︎ 冠詞・前置詞のミスが多い:a, an, the などの冠詞や in, on, at などの前置詞の誤用があると、文章の正確さが損なわれる。
✔︎ 主語と動詞の一致を間違える:単数・複数の一致が取れていない文は文法的に不自然になり、評価が下がる。
✅解決法
👉 複文(although, while, because など)を積極的に使う:文章に複雑な文構造を取り入れることで、表現の幅が広がり、高得点につながる。
👉 文法チェックツールや添削サービスを活用:自分では気づきにくい文法ミスを確認し、正しい表現を学ぶことができる。
👉 書いたエッセイを声に出して読むことで誤りを発見:声に出すことで文の流れや不自然な表現に気づき、修正しやすくなる。
⭕️良い例文(複文)
Although online classes are convenient, they cannot fully develop students’ interpersonal skills, which are essential in professional life.
高得点につながる学習法
高得点を目指すには、時間を意識した実践練習や、模範解答の分析、自己の弱点の記録と改善を組み合わせる学習法が効果的です。

日本人に効果的な練習方法
日本人受験生は、時間を意識したエッセイ練習や模範解答の分析、弱点の記録・改善を組み合わせる学習法が特に効果的です。
👉 時間を計ってエッセイを書く → 本番40分を意識:試験時間内に書き切る練習をすることで、時間配分や集中力のコントロール力が身につく。
👉 モデル解答の模写 → ネイティブの論理展開を吸収:高得点エッセイを真似ることで、自然な表現や論理の組み立て方を学べる。
👉 自分の弱点を記録 → 文法、語彙、構成をカテゴリー分け:間違いや改善点を整理することで、効率的に弱点を克服できる。
✅おすすめ練習法
👉 週に3本エッセイを書く:定期的に本番を意識した練習を行うことで、文章作成のスピードと精度が向上する。
👉 模範解答を1パラグラフ単位で模写:高得点の例文を真似ることで、論理展開や自然な表現を身につけられる。
👉 書いたエッセイを読み上げて自然さを確認:声に出して読むことで文の流れや不自然な表現に気づき、改善につなげられる。
最初は大変に感じるかもしれませんが、ここで紹介した練習法に沿って継続して取り組むことで、少しずつ書くスピードや表現力が向上します。続けるうちに自然と慣れ、自信を持ってTask 2に取り組めるようになります。
独学 vs 添削サービス
独学は自由に学習できる一方、添削サービスは客観的なフィードバックで弱点を明確にできます。効果的なのは、独学と定期的な添削を組み合わせる学習法です。
👉 独学:コストを抑えつつ、自分のペースで学習が可能。
👉 添削:第三者の視点から文章の弱点や改善点を明確に把握できる。
👉 おすすめは独学+定期的な添削の組み合わせ:自分のペースで学習しつつ、添削で客観的なフィードバックを受けることで効率的にスキルを伸ばせる。
*添削を受けた例
❌Before: Many people thinks education is important.
⭕️After: Many people think that education is crucial.
まとめ
IELTS Writing Task 2 で日本人が特に苦手とするのは、課題への対応力、論理展開、語彙の幅、文法の正確さの4点です。本記事でご紹介した解決法を着実に実践することで、スコアアップにつなげることが可能です。大切なのは、ただ書くだけではなく、「採点基準に沿って書く」ことです。
Task 2 を攻略することで、ライティング全体のスコアが安定し、結果として全体のバンドスコアを大きく押し上げることができます。
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