IELTS Writing Task 2「利点と欠点」問題は、書き方がよくわからない、構成に自信がない、と悩む受験生が多いテーマです。賛否のバランスや具体例の入れ方、効果的な結論のまとめ方に不安を感じる人も少なくありません。本記事では、スコアアップにつながる構成パターンと表現を詳しく解説し、苦手意識を解消して自信を持って取り組めるようにサポートします。

なぜ「利点と欠点」のエッセイが重要なのか

IELTS Writing Task 2で頻出の出題形式の一つが「利点と欠点(advantages and disadvantages)」です。例えば以下のような問題が出ます。

Some people think that working from home has more advantages, while others believe it has more disadvantages.Discuss the advantages and disadvantages and give your own opinion.

「利点と欠点」を問うタイプは、出題パターンがシンプルでありながら、構成力・バランス感覚・論理展開を正しく示さないと高得点が難しい分野です。

日本人受験者の多くは、
利点と欠点を並べただけで終わってしまう
自分の意見を曖昧にしてしまう
例が一般的すぎて説得力に欠ける
といった弱点があります。

本記事では、バンド7以上を狙える構成と表現方法を、徹底解説します。

IELTS Task 2「利点と欠点」エッセイの基本構成

IELTS Task 2の「利点と欠点」エッセイでは、意見を整理し、バランスよく書くことが高得点の鍵です。本章では、スムーズに書き始めるための基本構成をわかりやすく解説します。

パラグラフ構成の黄金ルール

典型的な構成は以下の通りです。

  1. Introduction(序論)
     問題文を言い換え、利点と欠点の両方に触れることを予告します。
  2. Body 1(利点)
     利点を2つ程度示し、具体例でサポート。
  3. Body 2(欠点)
     欠点を2つ程度示し、具体例でサポート。
  4. Conclusion(結論)
     利点と欠点を要約し、自分の立場を明確に示す。

「Introduction」と「Conclusion」で自分の立場を一貫して示すことが、バンド7以上の条件です。

時間配分の目安

計画:5分
執筆:30分
見直し:5分

合計40分を目安にしてください。特に「計画」の時間を削ると、話が散漫になりやすくなります。計画、大切です!

高得点につながる導入(Introduction)の書き方

IELTS Writing Task 2で高得点を狙う導入(Introduction)では、テーマの背景を簡潔に示し、自分の立場を明確に書くことが重要です。ここでは、例文付きで効果的な書き方のポイントを解説します。

問題文の言い換え(Paraphrasing)

IELTS Writing Task 2の「利点と欠点」エッセイでは、同じ単語やフレーズを繰り返さないこと高得点のポイントです。文章が単調にならず、語彙の幅や表現力を示すことができます。

例えば、テーマが working from home(在宅勤務) の場合

NG例 Many people think working from home has advantages and disadvantages.
「working from home」をそのまま繰り返しているため、文章が単調でスコアが伸びにくい

⭕️OK例 It is often argued that remote working brings both benefits and drawbacks to individuals and society.
「remote working」と言い換えることで語彙の幅が広がり、文章が自然で学術的になる

言い換えのポイント

IELTS Task 2のエッセイでは、同じ単語を繰り返さないこと高得点のポイントです。語彙力と表現力を示し、文章全体の流れを自然に保つことが重要です。

  1. 同義語や類似表現を使う
    • working from home → remote working / work remotely / telecommuting / home-based work
  2. 文脈に合わせて自然に変える
    • 同じ意味でも文中で形を変えたり、別の語を使う
  3. 結論や具体例でも繰り返さない
    • Introduction, Body, Conclusion それぞれで少しずつ言い換える

✅下記に例を挙げています。

文章の部分❌NG例⭕️OK例✔︎ポイント
IntroductionMany people think working from home has advantages and disadvantages.It is often argued that remote working brings both benefits and drawbacks to individuals and society.言い換えで語彙力をアピール
Body 1Working from home allows people to manage their time.Home-based work allows employees to balance work and personal life more effectively.名詞句を変えて自然に展開
Body 2Working from home reduces commuting stress.The practice of working remotely can reduce the stress caused by daily commuting.文中の形を変える
ConclusionWorking from home has both pros and cons.In conclusion, while telecommuting has some drawbacks, its benefits often outweigh the disadvantages.結論でも繰り返さず表現を変える

まとめ

👉同じ単語の繰り返しはNG
👉言い換え表現を活用して語彙力をアピール
👉文全体の流れを自然に保つ

こうすることで、IELTS Task 2の採点官に「語彙力と表現力がある」と評価され、高得点につながります

Thesis Statement(立場の明示)

Thesis Statementとは、エッセイで自分の立場や意見を明確に示す文のことです。導入文の最後に置くことで、読み手(採点官)に「この文章は何を主張するのか」をはっきり伝えます。

Neutralタイプ(両方を述べるだけで良い問題の場合)
This essay will discuss both advantages and disadvantages of remote working.

Opinionタイプ(自分の立場を求められる場合)
Although working from home offers certain benefits, I believe its drawbacks outweigh them.

結論で書くことを、序論の時点で予告しておくのが高得点の鍵です。

利点を述べる段落(Body 1)の書き方

利点の段落では、テーマに関する主なメリットを1つずつ明確に示すことが重要です。最初に段落の焦点を提示し、その後に具体例や理由で補足します。

典型的な利点の例

通勤時間の削減 → 生産性向上
✅柔軟な働き方 → ワークライフバランス改善
✅企業側のコスト削減

具体例で説得力を強化

❌NG例(一般的すぎる
For example, working from home saves time.

⭕️OK例(具体的):
For instance, employees in large cities like Tokyo or London can save up to two hours a day by avoiding traffic, which allows them to spend more time with family or engage in personal development.

具体的な地名・時間・活動などを入れると、説得力が大幅にアップします。

欠点を述べる段落(Body 2)の書き方

欠点の段落では、テーマに関する主なデメリットを1つずつ明確に示すことが重要です。最初に段落の焦点を提示し、その後に具体例や理由で補足します。

典型的な欠点の例

孤独感・社会的交流の減少
✅自己管理の難しさ → 生産性低下
✅家庭環境の影響 → 集中力の欠如

バランスを意識した表現

利点を強調しすぎると偏った印象になるため、「一見良いが、実際には問題がある」という書き方が効果的です。


While remote working saves commuting time, it may blur the boundary between work and personal life, leading to stress and burnout.

結論(Conclusion)のまとめ方

結論では、本文で述べた利点と欠点を簡潔に整理し、自分の立場を再度明確に示すことが重要です。最後に、自分の意見や評価を短くまとめ、文章全体を締めくくります。

要約+意見

Neutralタイプ
In conclusion, remote working has both advantages, such as saving time, and disadvantages, such as reduced social interaction.

Opinionタイプ
In conclusion, although working from home provides greater flexibility, I strongly believe its disadvantages, particularly the lack of social contact, outweigh the benefits.

中途半端な立場を避けることが高得点の条件です。

高得点を狙うための必須表現集

IELTS Task 2で高得点を狙うには、よく使われる表現やフレーズを覚えて文章に自然に組み込むことが大切です。丸覚えして、すぐに使えるようにしておきましょう。

導入(Introduction)で使える表現

👉 It is often argued that … → 「……という意見がしばしば主張される」
👉 Many people believe that … → 「多くの人は…だと考えている」
👉 There is no doubt that … → 「…に疑いの余地はない」

ポイント導入で自分の立場を示す際に便利です。

利点を述べるとき

👉 One major advantage is that … → 「主な利点の一つは…である」
👉 This allows … to … → 「これにより…は…できる」
👉 For instance / For example → 「例えば」

例文
One major advantage of remote working is that it allows employees to save commuting time.

欠点を述べるとき

👉 However, there are some drawbacks, such as … → 「しかし、…のような欠点もある」
👉 This can lead to … → 「これにより…になる可能性がある」
👉 On the other hand → 「一方で」

例文
However, there are some drawbacks, such as feelings of isolation, which can affect motivation.

利点と欠点を両方述べるときのコツ

IELTS Task 2では、良い点と悪い点の両方を上手に示すこと高得点につながります

両方の面をはっきり示す
例:On the one hand … / On the other hand … → 「一方では… / もう一方では…」

順序を整理する

Body 1:良い点(利点)
Body 2:悪い点(欠点)
Conclusion:どちらがより重要か、自分の意見を示す


言葉を繰り返さない

利点:benefits / advantages / positive aspects
欠点:drawbacks / disadvantages / negative aspects

✔︎ポイントまとめ

👉「良い点と悪い点を両方書く」と考えるとわかりやすい
👉最後にどちらが優勢かを示すと文章がまとまる

日本人が陥りやすいミスと解決法

IELTS Writing Task 2では、日本人がよく陥るミスを理解し、対策を知ることが高得点への近道です。ここでは、特に注意したい代表的な3つのミスとその解決法をわかりやすく紹介します。

文章構造が不明確

ミス:Introduction・Body・Conclusionの段落があいまいで論点がぼやける

⭕️解決法
👉 文章の最初で自分の意見をはっきり書く(Thesis Statement)
👉 本文は順番に整理する
👉 Body 1 → 良い点(利点)
👉 Body 2 → 悪い点(欠点)
👉 Conclusion → 最後にまとめて、自分の立場を再確認

同じ単語や表現の繰り返し

ミス:working from homeなど同じ言葉ばかり使う

⭕️解決法:
👉 同じ意味でも別の言葉に言い換える
👉 例:working from home → remote working / telecommuting / home-based work
👉 繰り返しを避けることで、文章が読みやすく、語彙力もアピールできる

曖昧な立場や結論

ミス:「〜かもしれない」「場合による」と書いて結論がはっきりしない

⭕️解決法
👉 最初に立場をはっきり示す
👉 例:I believe that remote working offers more advantages than disadvantages.
👉 最後のConclusionでも、どちらの方が重要かを明確にまとめる

ポイントまとめ

✔︎文章の構造を整理してわかりやすく書く
✔︎同じ言葉を繰り返さず、言い換え表現を使う
✔︎立場や結論は曖昧にせず、はっきり示す

まとめ

IELTS Writing Task 2では、日本人が陥りやすい文章構造の不明確さ、同じ表現の繰り返し、立場の曖昧さに注意することが高得点の鍵です。本記事では、それぞれのミスに対する具体的な解決法をわかりやすく解説しました。これらを意識して練習すれば、読みやすく説得力のあるエッセイを書けるようになります。

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