英語の仮定法は、ゼロから三(Zero / First / Second / Third / Mixed Conditional)まで種類があり、使い方によって意味が変わります。多くの学習者が「混乱して使えない」と悩むポイントでもあります。

一度に全部学ぶと混乱しやすいため、まずはZero Conditionalから丁寧に紐解いていきます。本記事では、シリーズ5回のうち第1回「ゼロ コンディショナル」にフォーカスし、この記事を読んでくださる読者全員が使いこなせることを目標に、わかりやすく解説します。

ゼロ コンディショナルとは?

仮定法のゼロコンディショナル(Zero Conditional)は、普遍的な事実や習慣、自然の法則など、いつも真実である状況を表す時に使います。英語圏の学校の文法の授業では、しっかりとコンディショナルの授業をします。理由は、使いこなすととても便利だからです。ぜひ、自由に使いこなせるようになりましょう。

ゼロコンディショナル、基本の形はとてもシンプルです。「氷を太陽の下に置くと、溶ける。」「ものを落とすと、落ちる。」このように、「普遍の事実」に使います。※ここで、「氷を太陽の下において、もし外が−30度だったら氷は溶けないんじゃないか」「もし月にいたら、ものを落としても落ちないんじゃないか」と思われたあなた!素晴らしいです。それが「仮定法」の真髄なんですよ!しかし、「もし月にいたら」「もし−30度だったら」というようなことは、日常ではなく例外的な話ですよね。だからこのゼロコンディションでは使いません。このゼロコンディションはあくまでも、一般的な「普通の」話に使います。

If + 現在形, 現在形です。

ゼロ コンディショナルの例

✔︎If you heat water to 100°C, it boils.
もし水を100℃に加熱すると、沸騰する。

✔︎If you touch fire, it burns.
火に触れると、やけどする。

✔︎If you leave ice in the sun, it melts.
氷を太陽の下に置くと、溶ける。

✔︎If it rains, the grass grows.
雨が降ると、草は育つ。

✔︎If you drop an object, it falls.
物を落とすと、落ちる。

📌ポイント:ゼロコンディショナルは、未来の仮定ではなく、常に真実のことや繰り返されることを表します。もちろん、「あなたのとっての真実」でもよいので、「雨が降ると、兄の機嫌が悪い」とか「雨が降ると、長靴を履く」などでも使えます。

ゼロ コンディショナルの基本ルール

ゼロコンディショナルは形がとてもシンプルで、どんなときに使えばよいのかルールを覚えてしまえば迷うことはありません。ここでは、その基本ルールを見ていきましょう。

主語と動詞は現在形

📌 現在形を使うことで、「いつも起こること」を表現できます。


✔︎If you press this button, the machine starts.
このボタンを押すと、機械が動き出す。

If を前に置くか、文末に置くか

✔︎If節を前に置く場合:If + 現在形, 主節
✔︎If節を後に置く場合:主節 + if + 現在形

📌両方意味は同じで、どちらでも使えます。使いやすい方を使ってください。私の場合、スピーキングでは大抵Ifを前に置く形で使っています。ライティングではあえてIfを後に置く場合もあります。


If you mix red and blue, you get purple.
You get purple if you mix red and blue.
赤と青を混ぜると、紫になる。

否定文の作り方

📌If節や主節に not を入れるだけです。


If you don’t water plants, they die.
植物に水をやらなければ、枯れる。

ゼロ コンディショナルの豊富な例

ゼロコンディショナルは、日常生活から科学的な事実まで、幅広い場面で使われます。ここでは、身近でイメージしやすい例文をたくさん見ながら、その使い方を確認していきましょう。

自然現象

✔︎If the temperature drops below 0°C, water freezes.
気温が0℃以下になると、水は凍る。

✔︎If the sun sets, it gets dark.
太陽が沈むと、暗くなる。

✔︎If the sun rises, it gets bright.
太陽が昇ると、明るくなる。

習慣・ルール

✔︎If I feel tired, I drink coffee.
疲れたときはコーヒーを飲む。(この人にとっての真実)

✔︎If students study hard, they pass the exam.
生徒が一生懸命勉強すると、試験に合格する。

科学・一般知識

✔︎If you mix vinegar and baking soda, it produces carbon dioxide.
酢と重曹を混ぜると、二酸化炭素が発生する。

✔︎If you freeze water, it expands.
水を凍らせると、膨張する。

ゼロ コンディショナルの応用

ゼロコンディショナルは基本形だけでなく、命令文や日常会話に応用することで表現の幅が広がります。ここでは、少し発展的な使い方を見ていきましょう。

命令形と組み合わせる

📌主節を命令形にすることで、条件付きの指示を作れます。


✔︎If you see John, tell him to call me.
ジョンに会ったら、電話するように伝えて。

日常会話での自然な使い方

✔︎If you are hungry, eat something.
お腹が空いたら、何か食べて。

📌ポイント:ゼロコンディショナルは、口語でも文章でも日常的に頻出する文法です。使いこなせると英語が自然に聞こえるだけでなく、とても便利です。

注意点

📌ゼロコンディショナルは習慣や普遍的事実用
📌時制は常に現在形
📌主節とif節の順序は自由だが、文頭にIfを置くと自然

練習問題

✏️次の文をゼロコンディショナルで完成させてみましょう

📌 If you heat ice, ________.
📌If it rains, ________.
📌 Plants die if ________.

解答例
📌 it melts
📌 The street gets wet
📌 you don’t water them

まとめ

📌ゼロコンディショナルは 常に真実であることや習慣を表す
📌形はシンプル:If + 現在形, 現在形
📌自然現象・習慣・科学知識でよく使う
📌否定や命令形も応用可能
📌日常会話でも頻出の表現で、まずはここからマスターすると混乱せずに次のシリーズに進める

次回(シリーズ2/5)は ファーストコンディショナル(If + 現在形, will + 動詞) にフォーカスします。
ゼロコンディショナルで基礎を固めた上で、未来の仮定や可能性を表す文法にスムーズに進めます。

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